#18.【公認会計士】取得しても無駄なのか?【AI】

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Hallo, guten Tag!
今回は巷でよく言われているAIによって公認会計士の仕事が奪われることで資格取得の価値がないのではないか、という議論についてお話したく思います。
なおAIに奪われるかどうかについては、#29. 公認会計士のお仕事はAIに奪われる!?にてお話しているので、今回はもっと心理的なお話、すなわち受験生の方がこのまま受験勉強を続けて良いのかな?撤退した方が良いかな?という疑問にお答えできればと思っています。

無駄の意味とは

まず何をもって無駄と考えるかですよね。
4000時間以上かけて二次試験に合格し、その後3年間の実務経験と補習所+修了考査合格を経てようやく公認される。
なのにAIの脅威に晒されること自体、コスパが悪いという意味でしょうかね。
「それだけの労力をかけたのに、いずれAIに仕事をとられる危険性があるとか言われてて、このまま勉強を続けて良いのか不安。。。」
こう思われているのかもしれません。

でも私個人的には全くそんな不安を感じたことありません
まず第一にAIの脅威に晒されない職業って多分ないですよね。少なくともかなり限定されるはずです。
あらゆる職業が少なからずAIの台頭によってモデルを変えざるを得なくなっていると思います。

なので会計士に限った話ではないです。

そして次に、会計士の受験勉強や実務補習所、日々の業務の中で培われる会計マインドって、実は超ハイレベルなスキルです
だってそうですよね。財務諸表をパッと見て、それなりに分析できる、数字を読めるって、普通出来ませんよ。
経済界のレジェンド、稲盛氏もこう言ってますし。

会計がからなければ真の経営者にはなれない

借方貸方、資産負債純資産の考え方ができるだけでも、だいぶ見えてる数字の意味が変わってきます。
まして公認会計士が勉強するレベルってそれの500倍以上専門的ですよね。
なので、公認会計士が担う特定の業務だけを切り取れば、もしかしたらAIにとって代わられる可能性はありますが(数年後という意味ではかなり低いと思っていますけどね。)、学んできた知識・マインド自体はかなりジェネラルに使えるものばかりです。

なので仮に監査法人が人で溢れ、人員削減をする状況になったとしても(足元はどの法人も非常に人手不足と理解しています。)、他でいくらでも活躍出来るのではないかと思っています。

受験生が唯一不安視すべき事

今まで書いてきた通り、私は受験生に対し、何も不安に思う事なく勉強を続けてくださいと言うタイプです。
それくらい受験勉強そのものに相当なパワーと汎用性があるし、合格さえしてしまえばその全てをペイできる資格だと思っています。

ですが唯一不安視すべき事があるとすれば、この試験がAll or Nothingな試験であるということです。

短答式試験を合格できれば研修生として働けるかもしれませんが、結局は論文式試験合格が求められます。
したがって論文式試験を合格しているか否かの0 or 100なんですよね。
受かれば天国、落ちれば地獄。1点でも合格点を下回れば地獄側ですから。

これが受験生にとっては苦しくて、とにかく不安だと思います。

なので受験生の方で、現時点で会計の勉強が苦しくて仕方ない、受かる自信が全くない。そういう方にとっては、仮に5年以上かけて論文に合格してもその後の会計士生活が苦しいと思いますし、表題のような無駄とまでは言わなくても、コスパが悪い試験になってしまうと思っています。
(受かるかどうか分からない程度であれば皆さん共通です。この試験で確実に合格すると確信している人はいないと思います。)

この試験がAll or Nothing的な性質であるが故に、途中で簿記1級を取得したりする方が一定数いますよね。
私は取らなかったですが、気持ちはすごく分かります。
何か実績を残さないとって焦り出すんですよね。
もっと言えば、簿記1級を取っておけば、最悪会計士試験撤退しても就職できるだろうと思考するのかもしれません。
もちろんこういったリスクヘッジはとても重要です。
(問題なのは経理に求められてるのが実務経験で、1級を取得してもアドバンテージにならないことですが。。。)

上記不安要素があるとは言え、論文に合格さえしてしまえば、本当に報われる試験ですし、
もし学生の方であれば、一旦撤退して就活するというのも一つの戦略かなと思います。
就活の中で会計の知識は活きてきますし、就職後お金が貯まったら改めて挑戦するのもアリかなと。

ちなみに私みたいに既卒職歴なしで勉強されている方は、何が何でも諦めずに取ってしまった方が良いと思いますね。
人生が本当に変わります。根性で取ってしまいましょう。

おわりに

いかがでしたでしょうか。

昨今、YouTuberや各種予備校の宣伝効果でJ、US問わず公認会計士試験の認知度は上がっているように思います。
繰り返しにはなりますが、会計士試験の勉強、全く無駄じゃないです。
ただ予備校の謳い文句ほど合格が楽な試験ではないため、合格に突っ走りながらも常に冷静な視線も併せ持つ事が重要かなと思います。

ではまた次回まで、bis bald!

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